2014/06/30

海外ドラマ「NUMBERS」と「PERSON of INTEREST」


NUMBERS
ほし:★★★☆☆
PERSON of INTEREST
ほし:★★★★★

別々に書こうと思ったんだよ。最初は。
それぞれに魅力があるし、普通さ、こういうのってひとまとめにしないでしょ。
でもさ。
流行ってて面白いアメリカのドラマって、プロットが大体一緒なんだよ!




最近見たアメリカのドラマ、 Mentarist 、 Lie to me 、 Criminal Minds あたりをね、見ましたよ。

どれも
「超人的なスキルを持った主人公(非体育会系)が、常人では到底到達しえない謎解きをして真犯人に迫る」
なんだよね。
適当な言葉が見つからないけど「ギフトもの」とでも言おうか。

昔の、それこそ80年代90年代のアメリカ映画の主流は「とにかく主人公がマッチョ」であって、それが刑事物であろうとも見せ場は武力行使。真犯人に迫る、なんてのは二の次。最初から犯人が分かってたり、サブのヒョロガリキャラが犯人を割り出して、そこに主人公が突っ込んでドカーンバコーン、そんなんばっかり。

カンフー映画が流行ったりするのも、その亜流みたいなもの。カンフーが主題であって、どういうストーリーだったかなんて誰も覚えてないでしょ? ジャッキー・チェンがすげぇ! でも犯人の名前すら覚えてない。なんだったらジャッキーが演じてる主人公の名前すら覚えてない。

時は流れて21世紀。
もうマッチョは流行らないのか、それとも時代の中心たりえないのか…。
ヒョロい主人公が頭脳でもって物事を解決していく、というスタイルが氾濫。
なんだろうね、アメリカ人の求める理想の人物像というものが変遷していっているのかなと思うけど。
「マッチョ=かっこいい」から「頭がいい=かっこいい」に移り変わっているのだろうね。

Mentarist のジェーン、 Lie to me のライトマン、 Criminal Minds のリード(もしくはかつてのギデオン)、性格も見た目もバラバラだけど根本は同じで「犯罪を見抜く特殊技能を持っている」という点。
ライトマンは少し武闘派だし、リードは彼だけが技能を持っているわけじゃないけれどね。
 それと同じ構図が NUMBERS と PERSON of INTEREST にもあって。

NUMBERS

NUMBERS のチャールズ・エプスはものすごく優秀な数学者。若いころからその名を轟かせ(といってもまだ20代だけど)、名前を出すだけでスポンサー集めには困らないほどの有名人。
で、その兄のドン・エプスは FBI の特別捜査官。兄の犯罪捜査に弟が数学的知識を駆使して助けるという構図。
チャーリーの数学的知識によって、例えばいくつかの目撃情報から犯人が潜伏しているであろう場所を割り出したり、狙撃事件が起きたときにその入射角と傷口から狙撃場所を割り出したり、さらに次に行われる狙撃場所の推定までしたり。

まぁとにかく数学は万能なんですわ。
ぶっちゃけて言えば「んな都合よくいかんやろぉ~」って言いたくなることは山ほどある。
特にコンピュータで処理することで…みたいなのは、いやいやー無理あるんちゃうー、って言いたくなる。
でも、なんていうか「そういう能力」という定義がされているから理不尽さはまったく感じない。
なんだろな、とある魔術みたいな。ジョジョみたいな。「そういう能力」って言われた上で見ているから「ふーん、なるほどそんなもんか」って抵抗なく見られる。

ルパンがカリオストロの城で、城の屋根をジャンプで飛んでいって壁にビタッとへばりつくシーンとか「いやいやいや」って思ったけど、まぁいっかってなったでしょ。その感覚。
数学という切り口が新しく、推論が解決まで至るのも心地いいので、ついつい次の話、次の話、と見て行ってしまう。
あと助手のアミタがかわいい。

で、見てる方は何を期待ちゃうかっていうと、チャーリーが「こういう観点でコレコレのデータ集合を見るとダレソレが犯人だ(もしくはドコソコがターゲットだ)」と言い出すのを、ただ待ってる。
ドラマ見てる時の自分の心境を振り返ってみたけど、やっぱりそういう感情で見てる。
「はやく、チャーリーはやく何か思いついて!」って。
いわゆる印籠。
印籠出すところ見てスカっとしたいから、その手前40分の悪代官の狼藉を「むー、こいつめ」って思いながら見てる。
これはね、もう他のドラマにも全部共通した構成だからね、 NUMBERS は直球ど真ん中なつくりと言えるね。安心して見られる。


PERSON of INTEREST

他方、 PERSON of INTEREST は、もっとコンピュータ寄りなお話。なので私はこっちの方がより好き。
ここに登場するコンピュータ(マシーンと呼ばれる)は、スーパーパワーではあるけれど、ギリギリ現実的。

音声通話、電子メール、町中に存在する監視カメラ、これらを監視し、各情報を横断的に自動解析することでテロリズムの脅威度を算出し、警告を出してくれるというコンピュータが登場する。
主目的として「テロを未然に防ぐ」があるため「テロの閾値未満の脅威」も当然存在する。

その「テロの閾値未満だが、脅威の周辺にいる人物」の情報を仕入れられる人物が、準主人公のハロルド・フィンチ。ギフトものは主人公がそのままギフテドな事が多いけれど、ここでは主人公リース視点でストーリーが展開され、リースからみたフィンチ、として描かれることが多い。
まぁ主人公のリースはリースで、元 CIA の潜入捜査官であり戦闘のプロということで、これがもうめちゃくちゃ強い。一人で十人相手にしても勝てちゃう。とてもマッチョで、ギフトものではあまり見ないキャラクター性ではある。

今まで数々見てきた中で、こういうヒネりなくマッチョなキャラクターは無かったので逆に新鮮。
さらに。この PERSON of INTEREST が面白いのは、設定にヒネりが入ってる。ヒネってないのが新鮮、かつ設定がヒネってある、ってステキやね。
このマシーンが出してくる「脅威の周辺にいる人物」というのが、「殺される側か、殺す側か分からない」という点。

これがね、面白い。

理由なんて別にどうでもいいけど「個人情報を過度に露出することによる政府機関の悪用を防ぐための設計ポリシー」「リバースエンジニアリングされないため」みたいな、なるほどもっともだと思えるような事柄を並べられると納得してしまう。

マシーンが出してくる人間は、被害者なのか加害者なのか。まずはその人物を監視するところから物語が始まる。見てる方としては、これが意外とドキドキする。

「電話を盗聴していたら、こいつは脅されていた。こいつは被害者だろう」と思って隠れて護衛していたら、実は脅迫されてやむにやまれず殺しにいく、みたいになって「こいつ加害者だ! 今すぐとめろ!」みたいなね。なかなか面白い。

途中まではフィンチのスーパーハカー大活躍、最後にリースが出てきて武力解決みたいなのが1時間の大枠。
リースは主人公であり常に彼が中心に物語は展開していくのだけれど、結局この物語を支えているスーパーパワー(マシーン)関連はすべてフィンチによって行われる。

フィンチがリースと組むことを選んだ、という前フリがあり、裏を返せばリース以外がこのスーパーパワーを行使することができないということだから、これはリースのギフト的なものだという捉え方もできる。
が、僕はフィンチのキャラクターが好きなので、フィンチを「物語上、ただのモノ扱い」したくないなー、なんて。

まぁただのモノ扱いが妥当なんだけども。

フィンチの一癖も二癖もあるキャラクター性が、よりこの物語を魅力的にしていると思う。やっぱこういうクセのある感じ、流行ってるのかもね。
他のドラマでも、いけすかない、鼻につく、空気読めない、などなど人当たりがいいとはとても言えないようなキャラクターが流行っているので、フィンチもその一員かもしれない。
そもそも刑事コロンボだって相当アレな感じのキャラクターだし、こういうのがウケるのは今に始まったことじゃないだろーけど。

そんな感じで、私が最近見てる海外ドラマの話でした。
やっぱそろそろギフトもの飽きたな……。

2 件のコメント :

  1. 推理ものが好きなのでコメントしちゃいました。今回紹介している二作面白そうですね!見てみようと思いました。言われてみれば昔はマッチョ系で今は知的な主人公が頭がいい系のが多いですね。
    また、海外ドラマ関係のオススメ更新されてないかなって、たまに覗きにきます。失礼しました。
    癖のあるキャラではグラナダTVでやっていたシャーロックホームズを思い出して、もう一回見てみようかなと思ったり、製作側も視聴者のハートを掴むためのキャラ立てとか大変なんだろうな、なんて。

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    1. あら、参考にしていただけるなんて有難い! えぇ、今回の2作はどちらも面白いですよ。ま、まずは PERSON of INTEREST を強くオススメしますけどね。
      ぜひまたコメントしにきてください。私もうれしいので!

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